2011年9月27日火曜日

ザ・ベトナムの接客

ベトナムに来て一番最初の衝撃は買い物である。
と僕は思う。


まず値札がない。


もちろんこぎれいなスーパーマーケットにいけば
値札がついているが、基本的に言い値の交渉社会である。

全てに値札がついている社会というのは
ある種受け身な状態であり、
これが一体どのような価値があるのか?
ということを主体的に考える機会を奪っているともいえる。

と僕はぼったくられながら改心したことを覚えている。


そしてこっからが本題であるが、もう1つの衝撃は接客である。

日本のサービスに慣れきってしまった人なら
必ず思う「これでいいんだ・・・」という唖然・呆然の数々。

今まで僕が街中で納めてきた写真をいくつか紹介したい。




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UNIQLOさんをパクッってるのではないかと思われるUNICOLさん。
しかしレジに店員がいない。。と思いきや、、



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窓際でウォークマン片手に音楽聴きながら黄昏ていたところを撮影。
しかし、一向に気づかないので、そのまま帰りました。




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よっぽど立ち仕事が疲れたのかくたびれるマスコットさん。

ここ一番お客さんが通るエリアです。

しかしもう疲れましたオーラが出まくっています。



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近づいて写真撮ろうとしたらピースしてくれました。
が、一向に立とうとはしませんでした。



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商品の上で昼寝するおばはん。
昼休み時に市場へ行くと大体見れる風景です。





ボウルの上に座ってゲームを眺めるボウリング場のスタッフ。。

元フタバボウルのアルバイトスタッフである私にとっては
信じられない光景です。。





別にやる気ないわけじゃないと思うけど、
やる気なさそうに見えてしまうマスコットさん。

やる気あったならごめん。






旅行者である友人の帽子を勝手に取ってかぶり、
こちらが望んでもいないのに写真とってくれと希望するレストランスタッフ。



※特に意味はない愛嬌あるおやじ。


以上を踏まえて僕がまず思ったのは・・・



お客様は神様じゃなかったんですね。



ということ。



もうね、極上の朝礼とかスマイル0円とか
ホスピタリティとかそういった根本的なあり方を
ひっくり返してくれますよね。


ただ僕はこういったところに接客の発展系ヒントがあると思っていて
日本でよくある無機的かつシステマチックな接客をしているお店は
逆にベトナムから自然体で接するということを
学んでもいいんじゃないかなと思う。

そして心から人を思うということも。

ここに載せてある写真はあくまで一部であって、
実際にもっとベトナム人と接してみれば
客と店員というだけではない、
人と人とのコミュニケーションがあるということも感じてもらえると思う。

これはもちろんよくもあり悪くもあるだろうが、
僕は客と店員としての会話しかできない希薄な関係性よりかは
一人の人として話をしてもらえるほうが楽しいと思う。

慣れた今となっては日本よりこっちのほうがいいなと思える時もある。
(まあ時と場合にはよりますが。。)


いつでも笑顔、配慮ある気配り、お客様の求めることを察知することなど
日本のクオリティは素晴らしいなぁ心地いいなぁと思うことは山ほどある。

ただ、一歩外国に出たときはその違いを受け入れ
楽しんでみる、あえてここによさがあるとすれば
何なのかを考えてみることが外国に行く意義の1つではないだろうか。


あれはダメ。こっちがいい。
ではなく、これはこれでいい。

でいいんじゃないだろうか。








2011年9月8日木曜日

20世紀と21世紀の日本人(下)



 少し学生達の言葉を思い出す。



「人を好きになれた。」、「忘れてた何かを思い出せた。」

そんな根本的な人としてのあり方、人と人との付き合い方が

彼らにとってはチェンジだったのかもしれない。



今この時代、このタイミングでそういった言葉が持つ意味はなんだったのか。

僕はふとそんなことを考えていた。








国を超えて、心で繋がりあう生き方。なのかもしれない。








ここ3日間ぐらいインターネットが不調である。



それを通じていかに自分が毎日ネットに頼った生活をして、

同時にネットがいかに素晴らしいものかを痛感している。



今この時代は出会うこともなかったであろう人と出会い、

自分から縁を切らなければ、ずっとつながりあえる力を

多くの人に与えてくれる時代だと思う。



きっと今回のベトナムでの出会いもその力がなければ

出会えなかった人がほとんどではないだろうか。




そしてその力によって国の垣根が低くなった。

いわゆるボーダレス、グローバル、フラット、そんな世界になりつつある。



だから、日本で給料を20数万円払って行っていたはずの仕事が

ベトナムで2万円程度で行われる時代となった。



給料が高いことはもちろんいいことだ。



でもそれが今は足かせとなり、本来あったはずの雇用が

次々となくなっているのが今の日本だ。



そして給料が日本よりも中国よりも低いということを強みに

雇用を増やすのが今のベトナムだ。




今僕たちが生きている時代は

給料が高いということは何をしなければならないのか?

の本当の意味や国それぞれの役割と今あるもの、できることを

考えよとつきつけられているような気がする。




そして事実、日本人の平均年収は年々下がっている。

と同じく経済は停滞している。



かつては日本語を勉強すれば、日本の会社で

高い給与を得られるから頑張って日本語を勉強しよう。



という流れがあった。



しかしその流れは今少しずつ韓国語、中国語へ向かっている。



お金という軸で日本に関心を持ってくれていた外国人たちがいるとしたなら

今後そういった人たちは間違いなく減っていくだろう。



その軸では現在隆盛誇る他国と競うのは少々大変な気がする。




ではそのとき僕たちに残っているものとはなんなのだろうか。




事実として、マンガ、ファッション、四季など

日本の文化や国そのものに興味があるという人がいる。



僕たちにすればたったそれだけのことで日本語を勉強している人がいる。



決して損得勘定ではない心や感情的な部分で

日本に興味関心を持つ人がいるのだ。



僕はたまに日本人と付き合うのって客観的に見ると

結構面倒くさいんじゃないかなって思う。



そもそも日本語の習得は大変だろうし、そんなに英語も得意でない。

さらに曖昧さが重なって何が言いたいかわからないし、

日本にそろっているインフラやサービスがいいものばかりだから

他国で生活すると衛生や治安、金、飯など全てにおいて日本基準を求める。

人間関係も希薄な傾向が多い。



もっと世の中を広く見渡せば面倒くさい人はいるのかもしれないが、

そんな僕たちに興味関心を抱いてくれる人たちが世界中にいる。




その小さな事実を消さないように、愛想尽かされないように、

僕たちは繋がり続けていくことが大切なような気がする。




だから、約束を守る、時間に遅れない、礼儀正しくのような信用を得る行動。


だから、本音で本気で、誠実に笑いある人付き合い。


だから、自分に、正直に、お金や他人の目


うんぬんよりも意味ある仕事をして人を世界を喜ばせて生きていく。




金でつながりあう関係性ではなく、心でつながりあう関係性を築くことが

21世紀の僕たちではないだろうか。




だからつながりあう人を日本だけに限定する必要は無く

世界にも出て行けばいいと思う。



そのために20世紀の日本人が作り上げた

経済的恩恵とパスポート、信用を使えばいい。



僕たちが世界に出て、できることは意外にある。



特殊な技能、堪能な語学力は絶対条件ではない。



僕たちはもっと個人で世界とつながれる。




例えば友達をつくる。




たったそれだけことでも、その1人の友達が君を通じて知った

日本を好きになってくれれば、それは大きな国際協力であり

21世紀の日本人への一歩。

なのかもしれない。




今からがその始まり。



誰かにそういうよりもまず僕は僕にそう言いたい。















































































【参考にさせて頂いた方々の情報】

http://www.asahi.com/business/update/0728/OSK201107280001.html

http://business.nikkeibp.co.jp/article/opinion/20110720/221568/?P=1&ST=nbmag

http://www.travelvision.jp/news/detail.php?id=49782

http://www.venturenow.jp/news/2011/07/29/1605_013622.html

http://blog.livedoor.jp/akanesato/archives/51292002.html

http://diamond.jp/articles/-/13597

http://diamond.jp/articles/-/13770

http://nihongo.japan-expo.com/

http://www.1101.com/hubspot/2011-07-15.html

http://ja-jp.facebook.com/kokohenjapan




2011年9月7日水曜日

20世紀と21世紀の日本人(上)

 21世紀が始まってはや10 年以上が経った。

ぼんやりと未来のことを考える僕は今25歳。


いわゆる定年の65歳まであと40年。
その頃には2050年を過ぎている。


そしてまだ全く生まれる予定はない
僕の子どもが生きる時代は21世紀の終盤だ。


孫の頃には22世紀。


今から10年前、twitterはなかった。
30年前、吉野家は倒産していた。
50年前、新卒の給与は1万6000円であり、
1ドル360円で外国へ行くのは夢だった。


翻って2011年。


出会うこともないであろう人と容易に出会うことができ、
ムリだと思われたビジネスはグローバルビジネスとなり、
夢は明日にでも叶う現実となった。


では、今から100年後。


そこは地球が存在しているのだろうか。
日本はあるのだろうか。
誰が生きているのだろうか。


考えるのも面倒だし、予想もつかないし、僕は生きていないから
これ以上考える必要はない。かもしれない。けれど、
多分そこは誰かが生きている世界なのだ。


僕はこの1週間未来を考えた。同時に過去へ思いを馳せた。


未来を考えるために今ここにいる意味と

今ここにいれるのはなぜなのかを考えた。




なくなっていくもの、なくしてはならないもの
今あるもの、これから現れるであろうもの、
創りだしていかなければならないもの
創りだして生きたいもの


1週間を振り返りながら整理していきたい。

【20世紀の日本人】


僕たちは20世紀の日本人の恩恵を受けて生きている。

高度経済成長
どこにでも行けるパスポート日本人といえば
興味を持ってくれる人もいて、
世界には約360万人の日本語学習者がいる
GDP世界3位という意味とその貨幣価値
田坂広志氏も言うように恵まれた国だと僕は思う。

それを誇らしく、幸せに感じる一方で
時にそれは僕たちを窮屈にさせるものでもある。

ベトナム人から見て日本人のイメージは
・礼儀正しい
・真面目
・約束守る、時間守る
・勤勉、技術高い
・一生懸命働く
・金持ち

などのようなイメージがあり、
だから日本人は信用できるし、仕事もお願いできる。

そのような理由から日本人が好きな人も実際いる。

なので、例えば約束の時間に5分遅れようものなら、、、


「ええ。。日本人なのに5分遅れてきた。。日本人なのに。。」


という期待感を損ねることもある。




僕の現状の所感では海外に出ると日本にいる以上に

20世紀の日本人の働き方、行動規範が期待されるように思う。






もちろんそれはいい側面もあれば悪い側面もあるだろう。






世界の中にある日本はまだ20世紀の日本が多いのかもしれない。






だからそのよいイメージを壊さないように

「日本人だから~するな。日本人だから~しろ。」みたいな

画一性が求められ、それは僕のようないわゆる20世紀の日本人力を

持ち合わせていない人間にはある種窮屈さを感じるものである。






誤解を恐れず言うなら海外に興味があり海外で働きたいと思う

日本人の一部には20世紀の日本人の働き方に違和感や嫌気を

感じて海外に行こうと思っている人もいるのではないだろうか。







しかし海外に出たにも関わらず、その先でも20世紀の日本人の

働き方を期待されるという皮肉な世界が待ち受けているかもしれない。





特に新たな働き方を模索する20代ぐらいの僕たちは

外国人からの期待と自分が今持ち合わせているものの

ギャップを感じるかもしれない。




20世紀の日本人の働き方がいいものだったのか

悪いものだったのかそれは両方ともあるだろう。






ただ今一度、日本で生まれ育った者として

世界のどこでもだれとでも働いていける基礎力として

20世紀の日本人力を身につけておくのはいいと個人的には思っている。





世界から評価されているいい部分はしっかりと押さえた上で

より発展的な働き方を目指す。




少なくとも僕はベトナムに来て、先人たちが築き上げた

恩恵を肌身で実感し日本人らしく働くということへの

意義を見つけられたと思うからだ。






20世紀の日本人のイメージを活かすこと

20世紀の日本人のイメージを振り払うこと








伝統歴史を紡ぐこと

既存価値観から脱却すること






僕たちはその過渡期を生きているように思う。




【参考にさせて頂いた方々の情報】

http://money.jp.msn.com/investor/funds/specials/company08/12.aspx

http://www.jpf.go.jp/j/japanese/survey/report.html
http://diamond.jp/articles/-/6629

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20110531/192256/?P=1

http://news.livedoor.com/article/detail/5352681/

http://tyk97.blogspot.com/2011/08/blog-post_10.html

http://diamond.jp/articles/-/13277